2019/09/05 16:50

2015-05-05 13:41:25テーマ:ブログ

こんにちは。
昨日糸のお話をしたんですが、糸だけではなんのこっちゃわからんので、
デニム生地について話させてください。

綿糸を生地に織る段階で各社色々な工夫がなされますが、
強度を出すために糸の本数を増やしたり、糸自体を太くしたり、
織る時に強くテンションを掛けたりしますが、どれもやりすぎると、
硬くなり穿き心地が落ちます。
逆に穿き心地を優先すると強度が落ち、型崩れしやすくシルエットが保てません。
(例外もあるとは思いますが)
ですから、デニムウエアを購入される際、
ご自分の好みをはっきり持たれることが大事やと思います。
強度を優先するなら、体になじむまで穿き心地の悪さを我慢する。
穿き心地を優先するなら、ある程度寿命の短さを認める。
ボクは少しでもこの矛盾した性質を両立することを諦めきれません。
事あるごとに生地屋さんに相談しては、悩む、この繰り返しなんですが、
ようやく自分なりの答えが見つかりました。
上質の糸(超長綿クラス)やと、綿花の中の繊維長が35mm以上と長いんで
当然つなぎ目が少なくなり強度が上がり、質がいいので肌ざわりも滑らかです。
(綿の種類によって異なりますが)
この上質な糸を縦糸に使い、横糸にはコシを持たせたり柔らかさを調整するため
別の糸を使う。(ブレンド内容はすいません、秘密です)
こうして織り上がった生地は上記の矛盾を納得できるレベルで解決してくれました。
もちろん綿素材なんで一生はもちませんし、これは全てボクの主観です。

・・・こんなことばっかり考えながら仕事をしています。
・・・んっ、こう来たらつぎは縫製か?


大園 英樹

デニムの季節2!