2019/09/05 16:53

2015-05-08 09:39:51テーマ:ブログ

こんにちは。

『研き上げた本質・創り上げた良質』
これが、OZONOブランド理念で、数回に渡って書かせていただいた
こだわりは、すべてこの理念に基づいたものです。

この理念がもっとも試されるのが、縫製です。
縫い糸の糸のテンションは生地の中に少し食い込む程度にきつく締めます。
弱いと、紙に鉛筆で点線を書いたような平面的で、弱々しく見えますし、
引っかかったりしやすく、切れやすいです。
逆に強すぎても、縫い糸の上糸下糸がずっと引っ張り合った状態になるんで、
生地の伸縮について行かずやはり切れやすくなります。
その辺の加減が良質を生むと考えています。
たった一か所のステッチにも右から縫うのか左からか、
出来上がった時だけではなく、穿き続けた時のアジを考えます。
ボクが考えるアジとは、真っすぐ縫うべきところは本気で真っすぐに縫う!
が、「人間なんで微妙にずれてしまう」のがアジやと思っています。
例えばJステッチ(前立て部分の2重線)ですが、

一般的には2本針のミシンで縫います。当然ダブルステッチが一回で縫えます。
当然最初から最後まで平行線です。もちろんきれいです!きれいすぎます。
が、2本針ミシンの特徴で、テンションを食い込むほどきつく出来ないんです。
で、ボクは手間が増えますが、本縫い(一本針)を2回掛けます。
微妙にいがみますが、ステッチ1針1針が程よく生地に食い込み、強度とアジが出ます。
縫い方まで書いていくと際限がなくなるんで、書かないですが、
このような考えを随所に詰め込んでいます。
ちなみに、ボクと女性スタッフの2名で縫製をしています。
理想とする製品を作り上げるために、手間を惜しまず、
できるだけ手作業での製品作りに努めております。
そのため1日に生産できるのはわずか2本です。
つづく。
大園 英樹

デニムの季節4