2019/09/06 10:51

2015-05-17 10:55:49テーマ:ブログ

こんにちは。
今日は、後ろ身頃の巻き縫いから!

巻き縫い・・・左右のパーツを一回で引っ付けれるすごいミシン。
ただ、縫い代が1cmずつ付いてるんですが一発で縫うため、
きっちり縫い代が入っているか確認できません。
見た目に行けてるように見えても、洗ったらパンクする事も珍しくありません。
もちろんテクニックを磨けだ失敗の確率は減りますが・・・
確実性からいくと本縫いがいいんですが、
この巻き縫いがジーンズの基本なんで、
「スピードを上げずゆっくりと確実に」を心がけて縫っています。




ここで賛否両論別れるのが、十字に交差してる真ん中ですが、
良く見ていただくと、右側のダブルステッチが少し上にずれてます・・・失敗???
ではなく、わざとずらしています。
左右のパーツのセンターはダブルステッチのちょうど真ん中なんで、
縫いこまれて見えてませんが、ダブルステッチの真ん中で交差するようにしています。
一般的にはこの左右のダブルステッチが十字につながってるように合わせますが、
厳密には右側が少し下がることになり、右のポケットが下がります。(微妙ですが・・・)
見た目を取るか、実寸を取るか! どっちが納得できるか?




いよいよ前後の身頃を縫い付けます。
ここはインターロックミシン(縫いながら端をかがる)で地縫いを掛けます。




前後身頃の真ん中、写真上側(前身頃)が右にずれています・・・
これも同じ事なんですが、下側(後ろ身頃)のセンターはダブルステッチの真ん中。
前身頃のセンターはダブルステッチではなく左側の端っこ。
これが実寸のセンターどうしを合わせた形です。
ここも一般的には、見た目重視でステッチ同士つながったようにする事が多いです。
この後、表から前後身頃の抑えにステッチを入れるんですが、
写真を撮るの忘れたため、割愛させていただきます。すいません。



わき縫い(前後身頃のわき側)をします。
一般的には、各パーツのステッチと同じようにオレンジ、イエローステッチなどで縫います。
が、穿いてる時に縫い目が見えることがあり、
その時は生地同色の方が目立たずすっきり見えるんで、8番(太い)ネイビーにしてます。




次に脇のオーバーロック(かがり縫い)




縫い終わりは長いひげがピローンと出てます。
一般的にはこれで終わり。外れてはきません。




ですが、ここでも一手間。
縫い流した糸をまとめてオーバーの端(黄色)と紺色のステッチの間に内蔵。
これでスッキリ。




オーバーロック部分を表からステッチを入れます。
横に入ったダブルステッチ(巻き縫い)より細く見えますが、8番(太い)です。
生地の重なりが多く、より食い込むんで細く見えてます。
写真は最後の返し針するところです(一般的には3針バック縫いでほつれません)が、
後退(バック)で縫うとステッチのピッチが合いませんので、
Uターンして、前進でプーリーを手回しで同じ針穴に落します。






もちろんきれいです。




そして、脇(耳部分)を割りアイロンします。



やっとジーパンらしくなりました!

つづく
『研き上げた本質・創り上げた良質』

大園 英樹

OZONOデニムの縫製 7