2019/09/06 10:55

2015-05-18 11:43:35テーマ:ブログ

こんにちは。
今日は帯つけから。
一般的には 「帯入れミシン」 と言う特殊なミシンで一発で縫います。
巻き縫いミシンと同じようにジーンズの基本的なミシンですが、
帯部分の糸切れで帯自体がすぽっと外れているヴィンテージデニムを良く見ました。
これはステッチの裏側(はだに触れる側)がチェーンステッチになっている為、
一針糸が切れ、ある一点が引っ張られるとと連鎖的に全部ほどけてしまう事が
原因の大半だと考えています。
安心して穿いていただきたいんでボクは本縫いミシンを使っています。

裏から8番(太い)で地縫いを掛けます。
あらかじめ寸法通りカットしているんで、
ウエストサイズの個体差がほぼありません。



次に表側におこして・・・


8番(太い)でステッチを掛けます。
ここで気をつけているのが脇部分(写真では脇部のちょい手前を縫ってます)の縫い代が
左右対称になるようにすることです。





帯の下からダブルステッチまでの高さがぴったり合っています。
左右の高さが違うと総丈がずれ、結果的に左右のスソの長さに影響します。
目立ちませんが、大切な部分やと思っています。





次は帯の上側に20番(ちょい太い)でステッチを入れます。






帯上のステッチの始まりはポケット口のダブルステッチの間から始まり、
帯の先っちょまで帯のぎりぎり下を縫い、上に上がって、ぐるりと回っていきます。
これにはちゃんと意味がありますが、ここでは飛ばします。
一般的に落しミシンで始まる際、ここから始めるという規定はありませんが、
だいたいJステッチ(ダブルステッチ)あたりから・・・



次にベルトループ付けです。
あらかじめこうやってループはつないで縫ってあります。
「サルカワ」と呼ばれます。 なんでかはわかりませんが・・・




サルカワを決めた長さにカットし折ます。



位置を決め、地縫いをします。
本当はカンドメするんですが、いきなり入れるとずれるんで地縫いしてます。
一般的に設備の整った工場ではオートベルターと言う、
自動でループを付けてくれるミシンの場合が多いです。
地縫い後カンドメします。

そして、帯上ステッチ縫いはじめ位置にリベットを打ちます。(写真ぼけてすいません)
・・・縫いはじめをリベットで隠すんです。






こうすると、縫いはじめの端っこが浮かず、きれいに仕上がります。
次で最終回です!
『研き上げた本質・創り上げた良質』

大園 英樹

OZONOデニムの縫製 8