2019/09/06 14:02

2017-01-12 13:54:46テーマ:ブログ


旅編 2
 
フェニックスにやっとのことでたどり着いた後、古着屋さん、
パウンショップ、スリフトショップなど、ヴィンテージデニムがありそうなところを
探し回りましたが、そんなもの全く見つかりません、
というかあっても相応の値段がついているんです。
 

 
 
 
ほぼ希望を失い、なんでもええわとやけくそで入った、
どう見ても安物の土産物屋さんの店の奥で見つけたんです!
ビングクロスビーのジャケットを!!!
(ビング・クロスビー デニムタキシード などで検索していただくと出てくると思います)
 

(見つけた時の写真です!)
 
ビビりましたがポーカーフェイスで、後輩に必要以上に小さい声で
「あれ見てみぃ~ついにやったでぇ、おれらの飛行機代元取れるで」
と先走ったぼくに、「絶対売ってくれないでしょう、
一番上にこれ見よがしにかざってるんですよぉ」と・・・
 
そこで全く根拠のない自信をふんだんに持ったぼくは、
女性の店員さんにさりげなく(と思ってるのはたぶんぼくだけ)
 
「あれなんぼするん?」
「「あれはオーナーので売り物じゃないです」」
 
「ふぅーん、でもあんなところで埃かぶってるから、無くなったほうがすっきりせえへん?」
「「そうやねん、邪魔やねん、あれ時代遅れでダサいねん」」
 
(ここは雰囲気での和訳で、正確にはわかっておりません)
 
「ほなオーナーにいうてみようよぉ?」
「「電話するわ、ちょっと待って」」
 
「「オーナー明日やったら店に来れるって、でも売れへんってよ!」」
「お姉さんからもあんじょういうといてよ~!」
 
で次の日
 
「はじめまして、日本からええデニムを探しに来た・・・」
「「いや、なんぼで買いたいん?」」
 
「〇〇ドル!」
「「いやそれの倍はほしいなぁ」」
 
「倍は無理やからその中間でどう?」
「「売った!!」」
 
なんや売るんかえぇ~!
 
と、手に入れたんですが、その当時のオークションスタート値段の
十分の一で手に入れました。はっきりいって、大大金星です!
 

 
 
その晩、安モーテルで時間の経つのも忘れて、そのジャケットを眺め、
着たおし、生地やらパーツやらの鑑定をしましたが、
見れば見るほど、グッドコンディション!
本物のヴィンテージが放つ存在感と、手に入れた満足感に浸りながら、
すごくずるい考えが頭をよぎるんです。
 
こんなん二度と出会うことはないよぉ、
見つかれへんかったかもしれんから、
黙って自分のコレクションにしたら!って・・・
 
いやいや、あかんあかん、すぐに社長に電話で報告しました。
 
 
帰って社長にハイテンションで渡したとき、
「ふぅ~んこれかぁ」
って、リアクションがうすかったんです。
やっぱり煩悩のおもむくままにすればよかったかと、
ちょっとだけ思いました。
 
                          つづく
 
(有)スポテッドホースクラフト 
大園 英樹
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