2019/09/06 15:22

2017-06-15 09:59:22テーマ:ブログ
服を縫う時に使う糸、ボクは生地と同じくらい
大切なパーツだと思っています。
 
デニムウエアに使う一般的な糸は、
スパン糸(ポリエステル100%)、
綿糸、コアヤーン、と大きく分けるとこの3種類です。
 
ではどれが一番かと聞かれると、むずかしいです!
 
デニムと共に経年変化(色落ち)し、ヴィンテージのような
風合いが出るのは綿糸ですが、数年たつと強度が一気に落ちます。
 
スパン糸は強度抜群ですが、ポリエステル独特の
光沢が上質な綿(デニム)素材には似合いません。
 
コアヤーンは、ポリエステル100%の芯(コア)に
綿100%のわたでラッピング(ボクの使ってるメーカーのは
スーピマ綿を使用しています)したもので、
強度があり、綿糸と比べるとやや劣りますが、
経年変化(色落ち)も楽しめます。
 
・・・デメリットは高価な点ですね!
 
総合的にOZONOデニムで使うのは、
コアヤーンが一番良いと思っていますが、
巻縫いの下糸など、強度を優先したい部分には
スパン糸を使っています。
 
あと、番手(糸の太さ)は太ければワイルドかも
しれませんが、ボクは、ビシッとしまった印象になるように
全体のバランスを考えて使い分けています。
 
具体的に一部分を説明しますと、帯の上下で番手を分けています。
(数字が若いほうが太い)

 
上側20番手 下側8番手を使用しています。
下側は帯の折代と、本体の生地が重なるので、
糸が食い込んで細くなるので、8番手の太めを使い、
上側は重なりがないので、
同じ番手では太く見えすぎるので、20番手でバランスをとっています。
 

 
 
ちなみに、太い糸を好むメーカーは、
6番手をよく使い、部分によっては0番手という
極太糸を使うこともあるようですが、番手が太いと
糸絞まりが悪く(生地に食い込まない)ボクの好み
ではないです。上糸下糸が強テンションでバランスが
取れた状態のほうが理想的ですね!
 
OZONOでは、こんなことばっかり考えて縫製をしていますので、
より最適な事を見つけるたびにアップデートすることを繰り返し行っています。
 
より良質なデニムウエアにするために!
 
 
(有)スポテッドホースクラフト 
大園 英樹
大阪府堺市堺区二条通2-17
TEL 072-229-8155
http://www.spottedhorsecraft.co.jp/
https://www.facebook.com/spottedhorsecraft/

ステッチ糸の再考!