2019/09/06 16:33

2018-03-16 10:14:27テーマ:ブログ
縫製へのこだわり!
ジーンズの固定概念にとどまらず、洋服としての最高品質にするため、
パーツの数、工程の数だけ創意工夫を続けています・・・
品質にゴールはありません!
 
”OZONO”ってどんなブランド①のまとめで書きましたが、
強度と穿き心地が両立したシンプルで美しく、
丁寧な作りのデニムトラウザース!
これがOZONOが目指すジーンズです!!
 
縫製へのこだわりを詳しく見ていきましょう・・・
 
~ミシン!~
一般的にミシンといえば浮かぶのが本縫いミシンで、下糸をボビンに巻き取って
ミシン下部にセットして縫います。下糸がなくなるたびにボビン交換が必要で
手間がかかりますし、どれだけ減ったか一見して確認できません。
よくあるのが1パーツ縫う途中で下糸がなくなり、ステッチをつないで縫うか、
解いて最初から縫い直すか。一般的にはステッチをつなぎますが、
 
OZONOは縫い直します!
(例外が1つありますがそれは後に書きます)
 
この本縫いミシンがメインですが、ジーンズ作りでは、
数種類のカン縫い(チェーンステッチ)ミシンを使います。
環縫いミシンは上下糸とも糸マキ本体をセットできるので、
ボビン交換の手間が省け、基本的にほとんど糸を繋ぐ必要がなく
時間短縮出来ます。
 
逆に環縫いミシンのデメリットが、縫い目の裏側が生地の表面の上に
乗った状態で糸が切れやすく、その糸を引っ張ってしまった場合
連鎖反応でステッチがどんどん解けてしまうのです。
 
このステッチ切れがよくおこるのは洗濯時、上記で例外と書いたのがこれで、
縫製時はもちろんきっちり縫えているんですが、縫いあがってワンウォッシュ
し、乾かした時に糸が切れている場合があるんです。
 
・・・出来上がったジーンズをバラバラに解くことも困難で、
この時だけ、切れている区間のステッチを繋がざるを得ません!
 
巻き縫いミシンは、1回で2つの生地が縫い合わさる大きなメリットがある反面、
縫い合わさって出てきた時、縫い代が規定通り入ってるかどうか確認できません。
このため表から見れば縫えているのですが、縫い上がって洗いをかけたとき、
縫い代が浅く水圧でパンクしてしまうリスクがあります。
 
本当は使いたくないんですが、巻き縫いが生み出すダブルステッチの色落ちは、
ジーンズの代名詞であり、デメリットを考慮しても巻き縫いミシンを選びます!
 
 
続いてこれもジーンズの代名詞、スソ上げ用チェーンステッチミシン!(カン縫い)
ミシンはきっちり縫えてナンボで、ヴィンテージミシンに興味がないボクですが、
裾上げミシンだけは ”ユニオンスペシャル43200G” という
ヴィンテージミシン以外考えられません!
 
それは、唯一無二の色落ちをみせるからです!
 
なぜこの品番かというと、針が降りるタイミングと送り歯
(ギザギザの金属が生地を後ろへ運ぶ装置)とのバランスが独特で、
すそのパッカリングが斜めになるんです。
この斜めのパッカリングがその色落ちを生み出すんです!!
 
ちなみにこのミシンも環縫いなんで、巻き縫い同様糸は切れやすいですが、
この部分は補修しやすく、問題ありません。
 
 
そして帯付けミシン!(カン縫い)
縫い上げた本体と帯(ウエスト部分)を1回で縫い合わせることができます。
 
OZONOではこのミシンは使いません!
 
それは、ウエスト部分は摩擦が大きく、汗も染み込むのでカン縫いがより
キレやすくなります。これは致命的です!
 
上記3種類のカン縫いミシン、装置的な工夫をすれば克服できるデメリットもあるとは
思いますが、装置が複雑になればその分セッティングが繊細になりますし、
維持費も高くなりますので、ボクの好みではありません。
 
あと、二重線本縫いミシン(2本針)は、ポケット口などダブルステッチ
一回で縫えるので、時間短縮と常にダブルステッチがキレイです!
 
が、構造上、糸の上下テンションを強くできません。
生地の上に浮いたような弱いテンションのステッチだと、引っかかり易く
切れやすくなりますので、二重線本縫いミシンは使いません!
 
OZONOはステッチが生地に食い込むほど、上下ともにテンションを掛け、
強度を上げるので、めんどくさくても1本針本縫いミシンで2回縫います!
 
 
次回に続く・・・
 
 
 
 
 
 
ブランド理念
『研き上げた本質・創り上げた良質』
           
大園 英樹
 
有限会社スポテッドホースクラフト 
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”OZONO”ってどんなブランド③