2018-03-16 10:26:42テーマ:ブログ
縫製へのこだわり、前回の続き!
~縫い糸!~
ヴィンテージジーンズをよく見ると、生地の色落ちだけではなく
ステッチも色落ちしていることがわかります。
これもヴィンテージジーンズの魅力なのですが、綿100%の糸なので
年月と共に強度が落ち、力のかかる部分や摩擦の大きい所は特に
糸が切れ易くなります。
これでは幾らいい生地を使っても、
どれだけキッチリ縫製しても納得できません。
かといってスパン糸(ポリエステル100%)は、
強度は十分ですがジーンズには不要な光沢があり、ほとんど色落ちしません。
そこでOZONOがメインに使っているのが、コアヤーンです!
この糸はポリエステル100%の高強力フィラメントの芯に綿100%
(スーピマ100%)のワタでラッピングした複合ミシン糸
この糸は表面が綿なので色落ちし、芯にポリを使ってるので
強度も十分あります。
(オーバーとインターロック・釦ホール・カン縫い下糸にはスパン糸を使用)
ただ高価なんです・・・
~折り代!~
なぜ折り代にこだわるのか、分かりやすくヒップポケットを例にしてみます。
ポケットを縫う前にホームベース型に折ってアイロンを掛けます。
その際、折り代は広い方がアイロンがけもし易く安定するので、
1、5~2cmほどが一般的です。そして外枠3方を縫いつけます。
次に内側をカーブさせながら3方縫います。
これで内外2本のステッチで補強され、この時点では全く問題ありません!
それが穿き初めて1年くらい経った頃から問題になりはじめるのです・・・
綺麗なカーブを描いた内側ステッチの更に内側に
1、5~2cmの折り代の角が、クッキリ色落ちし浮かび上がって来るんです。
穿けばはくほど、色落ちすればするほど目立って来ます。
ボクはそれが嫌いで、アイロンで折った後、内ステッチギリギリ外側に収まる
ようにカーブステッチと同じ形にカットします。
すると、何年穿いてもカーブステッチは綺麗なままです!
こんな工夫をパーツの数だけ手間ひまかけて行っています。
めんどくさいしパッと見にはわからないけど、
穿けば穿くほど美しい色落ちになる・・・
そんな部分が伝わると嬉しいです・・・
ブランド理念
『研き上げた本質・創り上げた良質』
大園 英樹
有限会社スポテッドホースクラフト
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